居心地良く生きるために3 ~逆パワーハラスメントについて+2回分の総括~

こんにちは。ハルちゃんです。「居心地良く生きるために」第三弾は前回の予告通り、逆パワーハラスメントについてお伝えしてまいります。また、後半では前回と今回のテーマを振り返った総括を書きました。前回同様、私の意見がほとんどを占めますが、本テーマは多様化し続ける企業組織その他様々なコミュニティにおいて非常に重要だと思ったので書くことにしました。結構熱く私見を語っております。
かなりデリケートなテーマであり状況も千差万別になりますので、ここでお伝えすることはあくまで様々な側面のひとつと受け止めていただければと思います。
*ある一部の職位、立場の人を非難したり擁護したりするものではありませんので予めお含みおきください。

VS.逆パワーハラスメント

パワーハラスメントは広く世間で取り上げられていますが、逆パワーハラスメントに関してはなぜかあまり聞かない印象があります。とはいえ、実際に逆パワーハラスメント案件で精神疾患になったり訴訟問題に発展した事例はあり、ジワリジワリ浸透してきているといってよいでしょう。
逆パワーハラスメントはいわゆるハラスメントのひとつであり、パワーハラスメントが上位者から下位者に行使されるのに対して、その逆のケースとなります。
そして、場合によっては逆パワーハラスメントは普通のパワーハラスメントよりも手強いこともあり得ると私は思っています。リーダーシップとフォロワーシップの記事でお伝えした通り、フォロワーもリーダーになる場合があります。会社組織であれば階層があるわけで、リーダーはその上司からみればフォロワーになるのは当然と言えます。また、オフィシャルなリーダー(部長や課長等)の他に「一般従業員」でも能力やキャリアに応じて「ここのメンバーをしきってくれ」といった指示を受けて業務に従事する人も少なからずおられると思います。例を挙げると「一人の正社員が複数の派遣アルバイトといった人達をとりまとめる」といったことがあります。ここでは一般的な管理職に留まらず、「一般従業員」でもリーダーとしてフォロワーを相手にする場合も含めた前提でテーマを進めてまいります。

多対一という不利な状況があり得る

先に申し上げた逆パワーハラスメントが手強い理由のひとつとして「数」が考えられます。一般的に10人のリーダーの下に1人のフォロワーがつくという組織は稀有なケースではないかと思います。通常であれば1人のリーダーの下に複数のフォロワーがいて組織は運営されていくでしょう。つまり、逆パワーハラスメントは「多対一」であるケースが十分想定できるわけです。もちろん、パワーハラスメントも「上層部全員を」といったように複数を相手にとる場合もあるかと思います。なので一概に「パワハラ=一対一」「逆パワハラ=多対一」と断定はできませんが、一般的な組織であれば逆パワハラが多対一になり得る要素はパワハラと比較した場合十分起こり得ると考えます。さらに、逆パワハラに加えて上からのパワハラという状況も想定できます。特にミドルのポジションに身を置かれる人はこうしたリスクもあり得るといえるでしょう。

背負う負荷の違い

これは完全に私個人の意見になってしまいますが、逆パワーハラスメントが手強い理由のもうひとつに考えられるのはリーダーとフォロワーの「背負う負荷の違い」であると思います。
リーダーシップとフォロワーシップの記事でも触れた通り、リーダーはフォロワーと比べて責任が重いのは明らかです。その上処理する業務量も多いと考えられます。さらに他部署との調整やら外部との折衝やらと、考えるスケールがフォロワーとは大きく異なる場合が多々あると思うのです。
「あちらを立てればこちらが立たず」
といったような苦悩を抱えながら日々業務に従事するリーダーも少なくないでしょう。
すなわちリーダーは常時相当の負荷を背負いながら活動しているといえます(個人差はありますが)。そうした事情にも配慮しながらアプローチするのか、それとも一方的な主張、要求に徹するかどうかでその後の印象は大きく異なります。
そして、パワーハラスメントのところでもお伝えした通り、逆パワーハラスメントも同様で、繰り返しますが、特に始末におえないケースのひとつといえるのがやはり
『何の根拠も持たず、自分がその時思ったことを感情的に且つ頭ごなしに言い放ち攻め立てる』
ような人及び人達でしょう。これは一対一でも困ったことですが、多対一となると受けるダメージは相当といえます。
こちらもリーダーフォロワーどちらにも通ずることになりますが、何かを主張する時は具体案、代替案を持ったうえで意見なり要望を提示することが重要です。
これができないと、単なる「クレーマー」になってしまいかねません。
これでは理想のフォロワーどころのハナシではありませんね。 非常に残念極まる限りです😢

理想的なフォロワーを目指そう

リーダーシップとフォロワーシップの記事では、積極的なアプローチで相談、リーダーをサポートでき、且つ指摘して然るべきことは進言することができる「模範型」のフォロワーを理想的なフォロワーとお伝えしました。しかし、このせっかくの進言をリーダーが文句、嫌がらせと受け取ってしまう危険性もあります。ではどうすればそんな残念な結果を防げるのか?それはほんの少しの気配りがあればできると思います。しつこいようですが、それは
「論理的な思考と暖かいココロが必要」
に基づく表現をすることです。
もっと具体的にいえば、
論理的に事実を分析し、具体案とそこから期待されるベネフィットをわかりやすく且つ負の表現をつかわずに提示すること
です。「論理的に~ベネフィットを」までが論理的な部分になり、そして、「わかりやすく~」の部分が暖かいココロに該当するといえるでしょう。

ここで一つ例を挙げます。部下が上司に業務の進め方に関する進言を行う場合です。


進言例①「課長のやり方では非常に効率が悪くみんなが困っているんです!私が考える
     ○○案で進めてくださいよ!」
進言例②「現在、△△方式での運営が行われていますが、リカバリが必要な案件が4割程
     発生しているのが現状です。そこで○○案というのを考えてみました。こち
     らで進めていくとリカバリが1割、うまくいけば0.8割まで削減できると考え
     ています。リカバリが減ればメンバーの皆さんの残業も減らせる上、業務効
     率向上も期待できますので一度ご検討いただけますか?」

どうですか?①と②、リーダーの立場であればどちらの表現をしてもらいたいと思うでしょうか。私なら100%、いや、200%②と答えます。
②では数字という事実に基づく現状を説明したうえで、具体案までまとめています。さらに負の表現が一切用いられていないことが特に重要です。これにより角が立つことなく、フォロワーの伝えたいことが表現できています。 ここまでやって理解を示さないリーダーがいたら、それはリーダーの完全な勉強不足といえるのではないでしょうか。

数の強みをプラスに変えて、より良い職場環境を目指そう!

上記で逆パワーハラスメントの側面のひとつとして「多対一」という内容をお伝えしました。しかし、それは視点を変えたらこの人数の多さは良い方向に働かせることも可能です。毒薬変じて薬となるといったら良くない表現ではありますが、複数の人が物事を成し遂げることは一人が行うよりも掛け算で効いてくることが期待できるということは広く認識されていることでしょう。ここはチームワークを活かして、それこそリーダーの協力をも得ながら組織をより良いものにしていく為のアプローチに力を注ぐべきだと私は考えます。
それこそが双方winwinであり、且つ理想的なリーダーとフォロワーの関係といえるのではないでしょうか。
それには、双方のコミュニケーションと信頼関係が不可欠です。
もっとも、コミュニケーションやチームビルディング等について話し出すと長々となってしまいますので今回はこのへんにしておきます。

パワハラ、逆パワハラ 総括

さて、パワーハラスメントと逆パワーハラスメントについて2回にわたってお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
ハラスメント案件はそのまま放置しておくと大変なことになります。何も策を講じない限り、加害者は行為を続け、被害者は心身のダメージを蓄積させいずれ精神疾患を発症する危険性さえあります。その先にあるのは、双方にとって悲惨な結果しかないといえるでしょう。また、以前新型コロナウイルスの回でも申し上げました通り、「自分の身は自分で守る」ことも必要です。身に及ぶ危険の状況に応じて、万一何の支援も得られないようであれば労働審判といった措置を取ることも視野に入れておく必要があると思います。やるかやらないかはともかく、「切り札」としてその知識を持っておくことも身を守る為には必要といえるでしょう。それが「自身」のみならず「自身の家族」をも守ることになるのであれば尚更必要といえるのではないでしょうか。
また、私は今回のテーマを通して「論理的な思考と暖かいココロが必要」だということをしつこくお伝えしてきました。この姿勢はハラスメント案件に限らず、あらゆるコミュニケーションにおいて必要な要素であると考えます。とはいえ、人のパーソナリティは深く広く複雑であり「1+1=2」と簡単に解釈できるものではありません。どんなアプローチを講じても通じない人もおられるのは否定できません。とはいえ、何もしないままでは進歩も発展もありません。一人一人がより良くしようという意識を持って取り組むことが大切だと思います。
当然、置かれた環境や事情により状況も異なりますし、色々なご意見もあることでしょう。ここでお伝えしたことが全てではありませんし、正直まだまだお伝えしたいことは沢山あります。なので本テーマはまたどこかで取り上げる機会を改めて設けたいな、と考えています。

本日は以上になります。かなり長くなってしまいましたが実は当初、リーダーシップフォロワーシップとパワハラ逆パワハラを1回でまとめるつもりでした。改めて自分が取り組んだテーマのスケールが大きかったことを痛感しております。

今回もここまで読み進めていただいた方、ありがとうございます!
次回もご覧いただけましたら嬉しいです。
それでは!

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