居心地良く生きるために8 ~徐々に慣れよう!~

心理学のおはなし
ぺたぽんさんによる写真ACからの写真

こんにちは。ハルちゃんです。先週6/11には東京アラートが解除され、且つ6/12からロードマップのステップが「3」になりましたね!「3」になるとこれまで100人規模でしかできなかったイベントが一気に1000人規模で可能となります。経済活動の再開という意味では喜ばしいことではありますが、これまで数ヶ月自粛モードできたということもあり手放しには喜べないのが実情といったところでしょうか💦
筋トレやマラソン等の運動、又は勉強といった知的活動でもそうですが、「いきなり」というのは心身ともに結構ハードなものです。私個人の感覚としては、人それぞれ感じ方や程度の違いがあるのを差っ引いても、少しずつレベルアップしていく方が負担が少なくスムーズに物事が進むのではないかと思います。まぁ、私はこうして言うだけなんですが。。。笑
さて、少しずつレベルアップということで今回はまたまた認知行動療法のお話です。
以前、フラッティングという技法を紹介しましたが、今回はそれと関連してエクスポージャー法での『不安階層表』なるものをご紹介したいと思います!
(フラッティングの記事はこちらからもご覧になれます)

注)認知行動療法は心理療法ではありますが、ここではあくまで一般的な健康な人が日常の些細な悩み事解決の参考になることを目的にカウンセラーとしての立場の範囲内で記載しております。医学的な内容には触れませんので予めお含みおき下さい。

不安階層表って何?

フラッティングは極度に恐れることや緊張を伴う状況にあえて身を置くことでそれを克服することを目的とした認知行動療法における技法のひとつです。ただ、いきなりそんな状況に身を置くことがなかなか難しい場合がありますよね。そこで、エクスポージャー法というのが有効です。フラッティングとエクスポージャーは基本的に課題とする物事に曝露させるという点では同義となります。ただ、エクスポージャー法ではそのレベルを徐々に上げて慣らしていくアプローチを取ります。高いところが苦手な人にいきなり「高さ100mのバンジージャンプを飛べ」と言うのはあまりにも極端ですよね。そして、今日ご紹介する不安階層表は、エクスポージャー法を行う際に使うツールになります。最も苦手な最終目標を設定し、その目標に関連した実践が容易な項目を下位目標として設定し、項目を整理して徐々にレベルを上げて最終目標へとつなげていく表になります(実際例は下記の通りです)。
ちなみに、ハルちゃんは何をやろうと絶対に100%バンジーは飛びません!笑

不安階層表やり方

自身が苦手とすることや緊張を伴う物事を洗い出し、項目内容とその難度に応じて数値で示します。項目度に0~100点で点数を付けます。点数は自身の主観でOK。最も困難な最終目標を100点として最も低い点数の項目から10項目くらい挙げます。その後は実践ですね。点数の低い項目からひとつひとつトライしていきます。点数が低い項目は比較的容易にこなせるかもしれませんが、レベルが上がるにつれ少なからず抵抗を感じることも予想されます。極端に無理のない範囲で徐々に慣れていくことが大切だといえるでしょう。

不安階層表の活用例

ここでは具体的な不安階層表の活用法を事例を交えながらみていきたいと思います。
*事例はフィクションです。

事例1.絶叫マシンに乗ってみよう

A君は幼少期から
肩車を頑なに拒む、ジャングルジムや滑り台に登れない等、
高い所がかなり苦手な若者です。
今でも脚立に乗って蛍光灯の交換をすることすらできない状況で、彼自身これからも高いところを避けて生き続けていくしかないのかと考えていました。
そんなA君にも転機が訪れます。何と、初めての彼女さんができました。ところがその彼女さん、大の絶叫マシン好き!高い所に恐怖を感じるA君には到底受け入れられない乗り物ということもあり、これまで遊びに行くのも意図的に遊園地は避けてきたA君でした。しかし、ある日言われてしまいます。
「その内一緒に行こうね」
と。
ここは彼女さんに自身の高所恐怖を打ち明けて回避しようかとも思ったA君でしたが、一念発起して高所恐怖を克服し、見事絶叫マシンに乗れるようになりたいと思い始めました。そしてトレーニングを決意するのでした。早速認知行動療法の本を買って調べたA君は次のように不安階層表に項目を設けてみました。

不安階層表一番下から上に向かってステップアップしていきます。上に行くほど難度が高くなっていき、最終的に最上部の目標に到達すれば成功です。
A君の場合は【⑩脚立3尺での作業に挑戦】からの出発になりますね。それにしても、え〇じゃな〇かに乗ろうとはなかなかの心臓をしていますね。
もちろんこれは例なので、「絶叫マシンに絶対乗らない」選択肢もありますし、「彼女さんに遊園地で絶叫マシンに一緒に乗らない」と言う自己主張をする為に不安階層表を活用するのも一手ですね。色々考察するとA君のスキーマの話だとかドツボにハマってしまいますのでこの事例はこの辺で終わりにしておきます。
ちなみにハルちゃんは観覧車止まりです♪

*本事例はあくまでフィクションによる一例に過ぎません。実際目標達成の可否や目標達成までにかかる期間には個人差があります。

事例2.犬と触れ合おう

大学生のB君は以前、犬に追い回された上に足を嚙まれて怪我をした経験がありそれ以外、犬が怖いと思うようになりました。先日には大きな犬に遭遇した際の怖がりっぷりを近くにいた小さな子どもに笑われてしまいました。そこでB君は「このままではいけないな」と思い、下記の不安階層表を設定して犬に対する恐怖を払拭するべく取り組み始めるのでした。
それにしても、B君はどんな怖がり方をしたんでしょうね笑

B君の場合は写真や動画で慣れるところから始めました。大方慣れてきたところで屋内で犬を飼っている知人の家に訪問するという目標を設定しました。最終目標はその知人宅にお泊り会です。この知人宅では飼い主の食事中にはワンちゃんはケージの外に出して一緒にしています。なので、食事中に人にじゃれてきたりするといったことが頻繁にあります。こうした環境に身を置けるようになれば犬への恐怖もかなり克服できたと言えるのではないでしょうか。なかなかチャレンジャーな目標ですね!
ちなみにハルちゃんは、猫派です🐈

*本事例はあくまでフィクションによる一例に過ぎません。実際の目標達成の可否や目標達成までにかかる期間には個人差があります。

おまけ

今回は徐々にというキーワードで東京都のロードマップの話からはじまり、エクスポージャー法の不安階層表を説明してまいりましたがいかがでしょうか。日常の些細な目標を立てたりするときや、ビジネスシーンにおけるコーチング活動にもこの考え方は有効に活用できそうですね。
さて、徐々にといえばワタクシ実は先日から少しずつランニングを再開しています。もちろん、マスク着用及びソーシャルディスタンス他感染症対策を講じた上でです。ランニングはこの3~4ヶ月近く自主的に控えていましたが、さすがに歩くだけでは張り合いが持てず、思い切って再開しました。初日は軽く足慣らし。2回目で筋肉痛になりました💦やはりブランクがあるからなぁ。。。そして、雨降りで4日程休み、再度走ったらまたまた筋肉痛がorz 持久力はほぼほぼ戻ったようですが、足腰の筋肉が元に戻るまでは暫しかかりそうです。この後はついに、封印していたカフェにも顔を出す予定です。

それでは、最後までお付き合いいただきありがとうございました!

コメント

タイトルとURLをコピーしました