居心地よく生きるために9 ~スキーマを知ろう~

心理学のおはなし
ケイトンさんによる写真ACからの写真

こんにちは。ハルちゃんです。今年もついに7月に入りましたね!この間、近所のスーパーに行った時に知ったのですが、7月の始めのことを『半夏生(はんげしょう)』というそうです。半夏生にはタコを食べる習わしがあるみたいですね。スーパーの鮮魚コーナーにそう書かれたPOPと共にタコが並べられていました🐙あいにく、私はタコを積極的に食べない人なので、もう少し待って安い鰻を食べたいと思います♪
さて、前回の投稿から期間が開いてしまいました💦
本日のテーマはまたまた認知行動療法になります。今回は『スキーマ』についてお伝えしてまいります。スキーマはかなりボリューム感のあるテーマとなりますので、今回はその一部分をチョロっとご紹介します。ついでに私の体験談なんかも書いてみました♪

注)認知行動療法は心理療法ではありますが、ここはあくまで一般的な健康な人が日常の些細な悩み事解決の参考になることを目的にカウンセラーとしての立場の範囲内で記載しております。医学的な内容には触れませんので予めお含みおき下さい。

スキーマとは何ぞや?

以前、自動思考による認知の歪みについて書きました。スキーマはその自動思考を生むベースになるもので、生まれてから成長していく過程で形成される価値観や考え方になります。多くは幼少期の体験、エピソードといったことが積み重なりスキーマが形成されていくとされています。
例えば、小さい頃から親御さん等から「お前は何もできない」「何をやっても他の子よりも劣っている」といったような主旨のストロークを受けて成長した子どもは自分に自信がもてず、世間や他者に対して常に劣等感を持つようになる傾向があるといえるでしょう。それはやがて強く揺るぎないものになっていき、「自分はダメな人間だ」「他者は皆、自身をダメな人間だと思っている」という基準、つまりスキーマが生まれる可能性があります。そして、大人になってからもこのような考え方によって対人関係や自身のライフキャリア等に様々な影響を及ぼします。こうしたスキーマを持つ人は、以前ご紹介した『否定的な思考』や『過大、過小評価』といった自動思考による認知の歪みを引き起こしやすいと考えられます。

自分のスキーマってどう調べるの?

とはいっても人生とともに歩んできた自身の基準、いわば空気みたいなものでこれを探すのはなかなか難しいと思います。そこで今回は『下向き矢印法』というワークをご紹介します。
下向き矢印法は日常でありがちな自身の自動思考に着目し、「それはどのようなことを意味するのか」を追求していきます。着目する自動思考は自身が精神的に苦しいと感じる時に生まれる認知の歪みに該当するものを設定すると良いでしょう。下記にひとつ事例を挙げます。事例では4回程の追求をしていますが、実際にはその状況や個人の事情等により変わってきます。それこそ10回くらいになることもあるかもしれません。ゴールはもちろん、自身のスキーマに辿り着くことです。

下向き矢印法 事例

神経質で自分にも他人にも厳しい若者、C君は当然、仕事もプライベートも常に極度の緊張感を持って取り組んでいます。とりわけ、他者からの否定的な意見に異常な程敏感で、いつも文句や批判を言われないよう細心の注意と入念な準備を行いながら日々過ごしています。おかげで仕事のある平日の帰宅時には毎晩ヘトヘトの状態です。おまけに最近では胃の調子まで悪くなってきました。休日も以前程楽しく過ごせなく、趣味で続けていたフットサルをするのも億劫になる始末。そんなC君が挑戦したのは下記の下向き矢印法になります。

完璧主義というスキーマに辿り着いたC君。このスキーマがC君の生きづらさのひとつの要因になっていたようです。実際にはここから、このスキーマを修正するワークを行っていくことになります。
上記の「物事は完璧に行わなければならない」であるならば、
「常に完璧というわけにはいかない」
「誰にでも得意不得意はあるのだから何事も100点とはいかない。80点くらいがいくつかあってもいいじゃないか」
という具合にリメイクしていきます。
修正のワークの詳細はまた別の機会でお伝えできればと思います。

*本事例はあくまでフィクションによる一例に過ぎません。実際のワーク内容、表現等には個人差があります。

ハルちゃん体験談 ジェンダーの思い込み

今回、スキーマをテーマに進めてまいりましたがここで、私のスキーマにまつわる体験をご紹介したいと思います😄

1枚のレコード

私がまだ幼稚園か小学生低学年頃に、自宅にとあるジャズピアニストのレコードがありました。幼いながらもプレーヤーから聴こえる繊細で美しいピアノの音色には感じるものがありましたね。そして、この奏者は女性であると思って聴いていました。実際、そのレコードのジャケットには煌びやかでファッショナブルな若い女性の姿の写真がありました。幼かった私はこのアルバムに収録されている楽曲は全て彼女が演奏しているに違いないと断定していたのです。

衝撃の事実と判明した勘違い

ある程度成長した私はある日、とんでもない事実を知ることになるのです。このジャズピアニストが男性であるという事実を!それもジャズ界でもかなり著名な方でした。それを知った私のリアクションはまさに
「え。。。。。(;・∀・)」
って感じでした。ジャケットの女性はきっとモデルさんか何かだったのでしょうね。
実は、私には小さい頃
ピアノを弾く=女性
という今にしてみれば勝手も甚だしい思い込みがあったのです。
全くもって恥ずかしい限りです😅
軽く言い訳するのであれば小さい頃視聴していたアニメ等の情報では
「女性がピアノを弾く描写」
がちょいちょいありました。また、ピアノに限らずヴァイオリンといった楽器も同様に女性が演奏する描写を目にしていました。
こうした情報により、
「音楽は女性がするもの」
というジェンダーのスキーマが芽生えたのではないかと当時を振り返って思っています。
さらに言い訳すると、私が小さかった頃というのはまだ
「男らしさ 女らしさ」
「男は仕事 女は家庭」
といったジェンダーに対する認識が少なからず社会的に残っていたように思います。今では考えられませんね。
まあ、私の幼稚園時代はまだ『昭和』でしたからね!感慨深いものです。

おまけ

今回はスキーマについて色々お伝えしてまいりました。
私の体験談ということで、音楽の話題を出させていただきましたが、最近よく聴いているのが、ポセイドン石川さんです。聴いているのは専ら同氏が手掛けるカバー曲ですね。ご存知の方も多くいらっしゃるかと思いますが、様々な楽曲をアーティストの山下達郎さん風にカバーするというのが多いみたいですね。私のお気に入りは『にんじゃりばんばん』のカバーです。YouTubeでしか聴けないようなので、時々再生しています♪
(ご興味のある方は是非こちらのリンクから聴いてみて下さいね!)


都内での新型ウイルス感染者数が再度増加していますね。
新しい生活様式を踏まえつつ色々と活動を再開してはいますが、まだまだ油断はできないということですね。
それでは、今回は以上になります。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!

コメント

タイトルとURLをコピーしました